ニッカポッカの由来とは?野球ユニフォームが「あの形」になった歴史に迫る!

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2025/05/26

こんにちは!オーダー野球ユニフォーム専門店「ファンゴ」編集部です!

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ニッカポッカと聞くと、あの全体的にダボッとした独特なシルエットのパンツを思い浮かべる方も多いでしょう。

実は、あのズボンが「ニッカポッカ」と呼ばれるようになった背景には、意外と知られていない文化や歴史があったんです。そしてニッカポッカは、昔の野球ユニフォームとも深い関わりがありました。

この記事では、ニッカポッカの由来や形の理由を解説しながら、野球ユニフォームとの歴史的な関係に迫ります。

野球好きの方もそうでない方も、ぜひ最後までお楽しみください!

ニッカポッカの由来とは?語源と意外な歴史

独特な響きを持つ「ニッカポッカ」という言葉は、アメリカ由来の外来語。日本にやってきてから独自の進化を遂げ、現在の呼び名とイメージが定着しました。その背景には、ちょっと面白い歴史と文化の流れがあります。

ニッカポッカの由来は「ニッカーボッカーズ」

「ニッカポッカ」の有力な語源は、19世紀のアメリカ、ニューヨークで使われていた「ニッカーボッカーズ(Knickerbockers)」という言葉です。これは17世紀にオランダからニューヨークへ移住した人々と、その子孫を指す言葉でした。

やがて「ニッカーボッカーズ」は彼らが履いていた、ゆったりとしたひざ下丈のズボンそのものを指すようになり、ファッション用語として定着していきました。つまり「ニッカポッカ」のルーツは、この「ニッカーボッカーズ」という言葉にあります。

ちなみに、世界で初めて野球にユニフォームを取り入れたのは「ニッカーボッカー・ベースボール・クラブ(Knickerbocker Base Ball Club)」という消防団員のチームです。こう聞くと「へぇ、じゃあこのチームがニッカポッカ型のユニフォームを着てたんだ!」と思うかもしれませんが、実は違うんです。

確かに彼らはおそろいの服を着ていましたが、当時の記録によると、そのスタイルは「青いロングパンツに白いフランネルシャツ、麦わら帽子」でした。ニッカポッカ型パンツは履いていなかったんです。「ニッカーボッカー・クラブ」なんて名前だから、てっきりニッカポッカを履いてたんだろうな……と思ったら、意外ですね。

では、チーム名の「ニッカーボッカー」はどこからきたのでしょうか? それは、クラブの創設者が所属していた消防団「ニッカーボッカー・エンジン・カンパニー」に由来しています。チーム名の「ニッカーボッカー」はパンツではなく「オランダ移民」の意味なんですね。

イラストから広まった⁉

この「ニッカーボッカーズ」がファッションとして一般に広まった背景には、アメリカの作家ワシントン・アーヴィングが書いた『ニューヨークの歴史(A History of New York)』という著書が大きく影響しています。彼は「ディートリヒ・ニッカーボッカー (Diedrich Knickerbocker)」というペンネームでこの本を出版しました。

書籍の挿絵には、オランダの人々がよく履いていた丈の短い特徴的なズボンが描かれていました。本が人気になると、このイメージが強く結びつき「ニッカーボッカーズ=ひざ下で絞ったズボン」という意味が世の中に浸透していきます。

日本で独自の進化を遂げた「ニッカポッカ」

「ニッカーボッカーズ」が日本に伝わったのは、明治から大正時代にかけてのことです。欧米文化の流入により登山や乗馬、野球などのスポーツウェアとして紹介され、機能性の高さから徐々に普及していきました。

戦後になると、動きやすさと安全性が評価され、鳶職をはじめとする建設現場の作業着として広く採用されます。こうしてニッカポッカは、日本で実用的な「作業着」として独自の進化を遂げ、そのイメージも定着していきました。

面白いのは、正式名称は「ニッカーボッカーズ」なのに、日本では「ニッカポッカ」という呼び方が一般的であるところ。だって「ニッカーボッカーズ」なんて言われても、何のことかわからないですよね。

実は「ニッカポッカ」という言葉は、ほとんどの辞書に載っていない「話し言葉(口語)」です。一方「ニッカーボッカーズ」は、複数の辞書や百科事典にしっかりと掲載されています。

口語ではあるものの「ニッカポッカ」という言葉は、昭和初期には日本の日常生活に深く根付いていたと考えられます。その証拠に、小説やエッセイなどの文学作品に「ニッカポッカ」や、それと似たような言葉が登場しています。

この言葉が書籍に初登場したのは1931年(昭和6年)。サトウ・ハチローの著書『浅草』の中で「定九郎はニッカポッカをはかして、勘平もゴルフパンツでどうだらう」という一文が確認されています。その後、別の作家の作品内でも「ニッカボッカ」や「ニッカーボッカー」といった表記が見られます。外来語のため表記は少し違いますが、当時の日本でこのズボンが定着していたことがうかがえます。

なお、「ニッカーボッカーズ」がなぜ「ニッカポッカ」と呼ばれるようになったのかについて、明確な理由はわかりませんでした。でも、日本人の私たちに「ニッカーボッカーズ」は長くて言いづらいですよね。そのため自然と短縮され「ニッカポッカ」という呼び名に落ち着いたのかも、と私たちは想像しています。

ニッカポッカと野球ユニフォームとの関係

昔の野球ユニフォームは、現在のようなスリムなデザインではありませんでした。全体的にゆったりとしたズボンが主流で、これがいわゆる「ニッカポッカ型ユニフォームパンツ」と呼ばれるスタイルです。

「ニッカポッカ」と聞くと、先ほどお伝えしたとおり建設現場で働く鳶職の作業着を思い浮かべる人も多いでしょう。

しかし、本来の「ニッカポッカ」はひざ下までの長さの半ズボンです。裾にはギャザーが寄せられ、ストラップやボタンでキュッと留められるようになっています。これが野球のユニフォームの原形です。

世界初のプロ野球チームとニッカポッカ型ユニフォーム

1869年、アメリカで初のプロ契約を結んだ野球チーム「シンシナティ・レッドストッキングス」は、白を基調に赤いストッキングをあしらったユニフォームを着用しました。​このユニフォームは、ひざ下で絞ったニッカポッカ型のパンツとストッキングを組み合わせたスタイルで、当時としては斬新なデザインでした。

​パンツからストッキングが見えるスタイルが野球ユニフォームの基本形となり、今も多くの野球人に愛用されています。​

ではなぜ、野球のユニフォームにニッカポッカ型が選ばれたのでしょうか。その由来をたどってみましょう。

ニッカポッカはなぜあの形?

当時の野球ユニフォームに使用されていた生地は、ウールやコットンといった天然素材が中心でした。現在のようなストレッチ素材は存在せず、生地に伸縮性はほとんどなかったのが実情です。

野球の激しい動きに対応するには、服の形状や縫製を工夫する必要がありました。そのため、全体にゆとりを持たせたズボンの裾をひざ下で締める「ニッカポッカ型」が野球にピッタリで、次第に広まっていったのです。

ユニフォームとして機能的なデザインだった

ニッカポッカ型のズボンは、当時の野球環境に適した機能を備えていました。ひざ下の長さの裾を締めることで土や泥の侵入を防ぎつつ、ゆったりとした膨らみで足の可動域も広げられます。また、スライディング時の摩擦も軽減できます。

当時のグラウンドは現在のように整備されておらず、土や荒れた芝が中心でした。そのため、ニッカポッカの高い機能性は重宝されたと考えられます。

今見ると「なんでそんなパンツ?」と思うかもしれませんが、当時はこれがベストだったんですね。

ニッカポッカ型と現代のユニフォームとの違い

今の野球ユニフォームは、昔ながらのニッカポッカ型パンツとは大きく違いますよね。デザインの進化はもちろん、使われる素材やシルエット、機能性も変化してきました。

素材の進化

かつてはウールやコットンなどの天然素材が主流だったユニフォームですが、現在はポリエステルなどの合成繊維が主流です。素材が変わったことで、こんな機能がプラスされました。

  • 高い伸縮性で動きやすい
  • 通気性・吸汗速乾性に優れる
  • 軽量かつ耐久性がある

また、身体にフィットしたスリムなデザインでも選手の動きを妨げず、パフォーマンスを最大限に引き出せるようになりました。

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シルエットの変化

ニッカポッカ型のユニフォームは「ふくらんだパンツにストッキングを合わせるスタイル」が主流でした。ストッキングをひざ下から見せるスタイルは「オールドスタイル」と呼ばれ、野球の基本的な装いとして定着しています。

特に高校野球では「ストッキングを見せること」が服装規定で義務づけられており、パンツとストッキングの組み合わせは今なお健在です。グラウンドに立つ球児たちの姿に、懐かしさを覚える人もいるでしょう。

オールドスタイルで代表的な選手は、イチローさんです。現役時代を通じて彼はこの伝統的なスタイルを貫き、多くのファンから愛されました。

一方で、プロ野球やメジャーリーグでは1990年代後半から、裾が足元まで伸びる「ロングパンツ型」のユニフォームが徐々に普及し始めました。2000年代に入ると、カッコいい見た目や個性を表現する手段として、ロングパンツを選ぶ選手が増えていきます。

ストッキングを見せないスタイルは「ストレートスタイル」と呼ばれます。シンプルでスタイリッシュな印象を与え、現在では多くのプロ選手がこの形を好んで着用しています。「ニッカポッカ」由来のクラシカルな雰囲気とは対照的で、今風なスタイルですね。

日本でストレートスタイルをいち早く取り入れたとされるのは、落合博満さんです。ご自身のYouTubeチャンネルで「ふくらはぎの肉離れをおこしたあと、ひざ下にソックス止めを巻くと血流が悪くなるからロングパンツを選んだ」という趣旨のことを語っています。

引用:YouTube

このように、野球ユニフォームのパンツのシルエットは、素材や機能性の進化とともに、時代や選手のこだわりによって変化を続けているのです。

ちなみに、ファンゴのパンツもプレースタイルに合わせて好きなシルエットを選べます。オーダーではなくすぐに購入できる「シルクフィットパンツ」もストレート・フレア・ショートタイプの3タイプご用意がありますので、お急ぎの方はこちらをどうぞ。

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(まとめ)ニッカポッカには野球の歴史が詰まっている

現在ではあまり見かけなくなった「ニッカポッカ型」のユニフォーム。

しかしその独特なシルエットには、野球というスポーツがまだ黎明期だった頃の知恵と工夫が詰まっていました。

そしてこの形こそが、現在の野球ユニフォームの基本形をつくるきっかけになりました。ニッカポッカは、単なる古いズボンではありません。野球の進化を語るうえで欠かせない「原点の一着」です。

あなたの好みのスタイルは、伝統を感じるオールドスタイルですか? それとも、スタイリッシュで体が大きく見えるストレートスタイルでしょうか?

次に野球の試合を見るときは、ユニフォームの「パンツの形」にも注目してみてください。きっと、もっと野球が楽しくなるはずです!

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